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08【科目・部門が変わった場合の比較どうする?】カスタム科目・部門でカンタンに比較する方法 会計事務所向け 事業会社向け

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【科目・部門が変わった場合の比較どうする?】カスタム科目・部門でカンタンに比較する方法

監査を受けるにあたって必ず増減分析することが求められます。前期と比較してなぜ増加したか、減少したかをドキュメントして監査法人に提出します。もちろん、監査法人からの依頼がなくても、社内的に増減について分析することもあると思います。しかし、前期と比較して勘定科目の体系が変わってしまった場合や、部門が変わってしまった場合などは、比較する対象が異なるため単純な増減比較ができません。
そこで、kansapoの機能であるカスタム科目及びカスタム部門を使って、勘定科目や部門が前期と比較して変更されている場合でもカンタンに比較する方法をご紹介します。

1.使い道は百通り!カスタム科目とは

カスタム科目とは、freeeから同期した試算表の数値(財務情報)同士、又はkansapo内に手入力した数値(非財務情報)を組み合わせて作成した、kansapo内の独自の科目のことを言います。例えば、「役員報酬」「給料手当」「法定福利費」を合計して『人件費』というカスタム科目を作成することもできます。

(例:カスタム科目「人件費」)

例:カスタム科目「人件費」

また、手入力で「各種KPI」をカスタム科目として登録して、売上高との推移を見ることもできます。その他、変動費だけを集計したカスタム科目を使って、さらに限界利益というカスタム科目(売上高-変動費)を算出することもできます。カスタム科目はfreeeの情報とそれ以外の情報を組み合わせて自由に作成できるため、利用例は会社の数だけあり、それに対応できる機能になっています。
(関連ガイド:カスタム科目(計算式)を作成する
(関連ガイド:カスタム科目(手入力)を作成する

2.「勘定科目が変わった場合」のカスタム科目を活用した増減分析

このように、カスタム科目は様々な場面で活用できます。そして、勘定科目が変わった場合にもカスタム科目を活用して対応可能です。例えば、前期は「広告収入」で当期は「Advertising revenue」に勘定科目は変更された場合、増減を計算するためには一度データ出力して計算し直す必要があります。

(科目が変わると比較がめんどくさい)

科目が変わると比較がめんどくさい

このような場合は、以下のカスタム科目を作成することでkansapo内で比較計算が可能です。

(例:広告売上=広告収入+Advertising revenue)

例:広告売上=広告収入+Advertising revenue

(カスタム科目を利用して比較を自動に)

カスタム科目を利用して比較を自動に

比較する都度データ出力して計算する手間を考えると、カスタム科目を作成するだけで見たい数字が加工せずに見ることができるようになり、手間やめんどくさい作業がなくなるという精神的な負担も減ることになります。

3.freeeの部門を自由に串刺し!カスタム部門とは

カスタム部門とは、freeeの部門をマッピングしてkansapo上で数字を集計するためのkansapo独自の部門です。例えば、「A事業」「B事業」「C事業」とあった場合、A事業とC事業の合計が見たい場合は、以下のようなカスタム部門を作成します。

(例:カスタム部門「A+C」)

例:カスタム部門「A+C」

また、使わなくなった部門だけを集計するカスタム部門を作成することもできます。

(例:カスタム部門「使用禁止部門」)

例:カスタム部門「使用禁止部門」

このように、カスタム部門はfreeeの部門を串刺しにして自由に設計することが可能です。
(関連ガイド:カスタム部門を作成する

4.「部門が変わった場合」のカスタム部門を活用した増減分析

部門再編などにより新しい部門を作成する場合、旧部門は部門名を上記のように「(使用禁止)〇〇部」と言った形に修正して管理することが多いです。そのような場合、freee上では「(使用禁止)〇〇部」と「新しく作成された部門」が混在することになり、部門間比較が困難になります。このような場合にカスタム部門を活用して比較を容易にすることができます。

(新部門と旧部門をカスタム部門で整理)

新部門と旧部門をカスタム部門で整理

このように整理することにより、データ出力して加工しなくても、kansapoで自動で比較可能な状態にすることができます。

(カスタム部門で集計した部門別予実)

カスタム部門で集計した部門別予実

5.(番外編)カスタム科目、カスタム部門のトリッキーな使い方!

カスタム科目、カスタム部門は上記のような使い方を想定して実装した機能ですが、想定を遥かに超えた使い方をされている方もいらっしゃいます。その一例をご紹介します。

カスタム科目の例としては、freeeの損益計算書で表示される段階損益(売上総利益、営業利益)ではなく、売上原価と販管費を変動費と固定費に分けて、売上高-変動費=限界利益、そして固定費を差し引いて営業利益、という表示をカスタム科目を使ってしています。
 具体的には、変動費と固定費の区分は「勘定科目」と「部門」もしくは「品目」で分けていて、カスタム科目で特定の勘定科目の特定の部門又は品目(例:A事業の外注費とB事業の賃借料)を集計した変動費を作成します。固定費も同様に作成し、売上高-変動費=限界利益、そして固定費を差し引いて営業利益、という表示を実現しています。従来はいちいち出力して加工していましたが、同期するだけでその数字が見れるようになっています。
※カスタム科目は、特定の部門の数字だけ拾うことも可能

(カスタム科目で“変動費”を作成)
※A事業の外注費と、B事業の賃借料が変動費だった場合
(注)明細を「部門別」にする必要があります

カスタム科目で“変動費”を作成 ※A事業の外注費と、B事業の賃借料が変動費だった場合 (注)明細を「部門別」にする必要があります

また、カスタム部門の例としては、セグメント情報を作成するために、予実管理とは別にセグメント情報用のカスタム部門も作成しているパターンです。
※1つのカスタム部門で選択されたfreee部門を、別のカスタム部門においても選択可能です

(セグメント情報も作成しているパターン)

セグメント情報も作成しているパターン

これら以外にも様々な切り口で活用されている例があります。これは各社各様の管理したい指標があるということの現れであり、カスタム科目とカスタム部門を使えばそれらに対応できるかと思います。

以上、【科目・部門が変わった場合の比較どうする?】として、カスタム科目・部門でカンタンに比較する方法をご紹介しました。

カスタム科目やカスタム部門はあくまでkansapo内の1つの機能であり手段です。これをどう生かすかはkansapoご利用者様が「何を見たいか」というニーズがどれくらいあるかに依存します。「この数字が見たい!」と思って日々CSV出力して加工している場合は、kansapoのカスタム科目とカスタム部門を使えば設定のみであとは自動で計算してくれるようになりますので、ぜひこれらの機能活用していただければと思います。

参考:カスタム科目の活用方法

①売掛金回転期間

②KPI分析

参考:カスタム部門の活用方法

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